『やりたいことがない』はとても幸せ
現状にとても満足しているという事だと思います。
家族の仲が良い家庭で育てば生まれた家を出る必要がありません。
生まれた家を出る必要がなければ、生きるのに必要な支出はせいぜい月に数万円で、最低時給でも週に2日も働けば十分賄えます。
現状にとても満足しているという事だと思います。
家族の仲が良い家庭で育てば生まれた家を出る必要がありません。
生まれた家を出る必要がなければ、生きるのに必要な支出はせいぜい月に数万円で、最低時給でも週に2日も働けば十分賄えます。 続きを読む
本書は4章からなり、最初の2章は『AI』について、後半の2章は『教科書が読めない子どもたちの読解力』について、著者の考えが述べられています。
この投稿は主に最初の2章の『AI』パートのみの書評です。
この本のAIに関する主題を簡単にまとめると、 続きを読む
その究極の理由はムーアの法則、より一般的に言えば絶えることなく指数関数的に計算コストが下がり続けていることにある。
ほとんどのAIの研究は、使用できるコンピュータの計算能力が常に一定(つまり人間の知識を活用することのみがAIの能力を向上させるある意味唯一の方法)であるという仮定の下に行われているが、典型的な研究プロジェクトが行われる期間の間にも、それまでになかったより一層の計算能力が必ず使用可能になる。
短期的にAIの能力を向上させるために、研究者はそれぞれの分野における人間の知識を活用する方法を模索するが、長期的に違いを生むのはコンピュータの計算能力のみである。 続きを読む
これは先日私が撮った写真です。
エスカレーターの右側ががら空きなのにも関わらず、左側に立つために待っている人の行列ができています。
これは駅などでよく見る光景ですが、人を捌く機械としてエスカレーターを見た場合、効率が悪いと以前から感じていました。
(うまく表示されされない方はこちら)
window.onload = function() {
// alert(document.getElementById("frame_test").offsetWidth + " " + document.getElementById("test1").offsetWidth + " " + document.getElementById("test2").offsetWidth);
let container_width = parseInt(document.getElementById("test2").offsetWidth, 10);
document.getElementById("frame_test").src = "https://mywarstory.tokyo/my-code/escalator.php#" + container_width;
};
立ちたい人が赤、歩きたい人が青です。
歩きたい人の割合をスライダーで決めて、『シミュレーション開始』ボタンでシミュレーションが始まります。
左のエスカレーターが片側立ち、右のエスカレーターが両側立ちのシミュレーションです。
100人の立ちたい人と歩きたい人がランダムに配置された行列が、エスカレーターに乗っていく様子が観察できると思います。
これができれば、行列が形成されにくくなります。(例えば通勤ラッシュ時の駅のホームでは、いかにプラットホームからエスカレーターに早く人を流し、続いて到着する電車の乗客のための空間をできるだけ多く作ることが大切と考えられます。)
シミュレーションでは、行列の中の歩きたい人の割合に関わらず、両側立ちの方が常に早く行列が解消されるのが観察できるはずです。
例えば、歩きたい人の割合を25%に設定しシミュレーションをすると、行列の後ろの方にいる歩きたい人は、意外にも両側立ちの方が早くエスカレーターの向こう側にたどりつけることが観察できます。
このグラフは、両側立ちの時に、片側立ちの時と比べて、何秒早くエスカレーターの向こう側にたどりつけたかをプロットしたものです。
横軸は行列の中の順番、縦軸が何秒早くだどりつけたかを示しています。
シミュレーションと同じように、赤い点は立ちたい人、青い点は歩きたい人に対応します。
赤い点の縦軸の値は常にプラス、つまり立ちたい人にとっては、常に両側立ちの方が早くエスカレーターの向こう側にたどり着けることがわかります。
特にグラフが右肩上がりであることから、行列の後ろに並んでいる人ほどその恩恵を多く受けることがわかります。
歩きたい人にとっては、行列の先頭の方にいると縦軸の値がマイナス、つまり両側立ちを強制されることによってエスカレーターの向こう側にたどり着く時間が遅くなります。
しかしこのグラフで注目するべきは、大体60番目以降にいた歩きたい人たちは、両側立ちを強制されることによって早くエスカレータの向こう側にたどりつけるということです。
なぜなら両側立ちをすることで行列の解消が早まるので、先を急いでエスカレータを歩きたい人も恩恵をうけることがあるからです。
歩きたい人はこれまで通り、前が空いている限り歩くのがいいと思います。
立ちたい人は左右関係なく空いているところに立ってしまう方が全体の効率を高めます。
混んでいるエスカレータは両側立ちの方がいいと思います。(前が空いている場合は歩きたい人は歩いて問題なしです。)
都内近郊の駅でエスカレーターに並ぶ行列を見ていると、立ちたい人は初めから左側に、歩きたい人は初めから右側に列を作っているようです。
この習慣を活かして、まず最初はこれまで通り片側立ちをします。
そうすると大抵は右側の歩きたい人たちの行列が先に解消されるはずです。
その後は左側に行列を作っている人たちは、エスカレーターの左側だけでなく右側にも立てば(つまり両側立ちをすることで)、割と誰も損せずに全体としての効率が上がるのではないかと思います。
(歩きたい人の割合: 10%)
(歩きたい人の割合: 50%) 続きを読む
ワールドカップで日本代表が活躍しています。
私が小学生の頃はいつも10時前には寝るように言われていたので、夜中に起きていることをはじめて許された1993年のワールドカップ予選はよく覚えています。
キャプテン翼という漫画が始まったのは1981年ですが、『なんでサッカーは世界では人気なのに、日本では人気ないんだろうね?』という台詞から物語が始まります。 続きを読む
女性からすれば馬鹿馬鹿しいくらいに当たり前の話かもしれません。
しかし姉や妹がおらず、さらに男子校に通っていた10代の私は、女性はセックスが好きではないと考えていました。
私が当時手に入れることのできた性に関する情報は、快楽に関するものはどちらかというとアンダーグラウンドで語られるものであり、学校やニュースなどで出てくる性に関する情報はセクハラや望まない妊娠など『被害者女性、加害者男性』という文脈で語られるものばかりだったのが大きかったと思います。
10代後半の私にとって、カップルの女性とは『無理してパートナーとのセックスに付き合っている』ものだと思っていました。
しかし実際のところは女性もセックスを(男性以上に)楽しんでいます。
https://twitter.com/shiumachi/status/1009753112976896000
『女性(男性)だから~という能力』がない、『女性(男性)だから~という職業に向いていない』という言い方には問題があります。
しかし私個人としては『女性エンジニアが少ないと男性がやる気が出ない』という発言が、(たとえ女性と男性を入れ替えても)懲戒解職に見合うほどの問題発言だとは思えません。
ただ性的なものを職場にもちこんでいるという文脈で批判されるのは理解できます。
この手の炎上はTwitterなどでは目立ちますが、しかし現実問題としてこういうのにいちいち反応する人はほんの一部です。
あなたがこの手の炎上を真に受けて、職場や学校で異性をまったく意識しないのは非常にもったいないことです。
この手の言説は男性のちょっとした行動を思いとどまらせる効果があり、これは社会全体で見ると大きな機会損失だと私は考えています。
日本の男女関係は付き合うまでに、多くの場合告白というステップがあり、さらにその告白は男性から女性に対して行うものという習慣がある以上、男性が行動を起こさなくなるのは、女性にとっても本来出会える人に出会えなくなるということなので男女双方にとってよくない状況でしょう。
男性のあなたはこの手の言説を真に受けずに、職場でもどこでもよさそうな人がいたら異性として意識して問題ありません。
それを仕事に持ち込まなければいいだけの話です。
またあなたが女性の場合は、男性はこういうご時世ゆえに動きにくいので、あなたからより積極的に行動を起こした方がいいと思います。
あまり好きではない職場でも、そこに会いたい人がいるのならばそれは仕事を続けるいいモチベーションではないでしょうか?
もちろん炎上していることからわかるように、この手のことを嫌がる人はゼロではないのでちゃんと人は見極める必要があります。
究極には、この手のことやミスコンなどに文句をつけるような人は実際の社会ではマイノリティです。
性別問わず、(特に若い方ならば)チャンスがあればいい人に出会いたいと思っているのはとても普通のことなので、その気持ちを不必要に抑制する必要はありません。
「女性エンジニアが少ないとやる気が出ない」と無邪気に発言した男性エンジニアが叩かれていますが、ではここで総合商社の一般職内定者の写真を見てみましょう。 pic.twitter.com/HyWDB01wUM
— 遊撃部長F/S&RWAs (@fstora) June 22, 2018
カップルを長く続けていると、だんだんと感情が家族的になってくるのもあり、セックスをしなくなってきます。
はじめに書いたように、過去の私は女性は無理してセックスに付き合ってくれていると考えていたので、だんだんとしなくなるのは良いことだと思っていたのですが、それは大いなる勘違いでした。
女性はセックスが求められないと自分に魅力がなくなったと考えるようです。
そうなると関係が終わっていきました。
セックスレスという言葉がいつ頃から日本で使われるようになったのかは知りませんが、カップルが別れる理由の大半は結局ここだと思います。
もう関係が続かないかもしれないというときには、一緒にカウンセラーに行くのは効果がありました。
またなによりも仕事が忙しすぎるのは、パートナーに対するケアが下がるので非常によくないです。
難しいけどセックスはとても大切なコミュニケーションですし、そこから性別問わずみんな幸せをもらえます。
最後に、セックスをするときは必ず毎回コンドームを使ってください。
コンドームが嫌いな男性も少なくないようですが、それはサイズが合っていないだけの可能性があるので別のものを試してみるといいと思います。
研究というものに関わり始めたのは、私が20歳であった2002年頃でした。
その時のテーマは先生の言われるがままにGPGPUに関するものでした。
決まった処理しか行うことのできなかったGPUがプログラム可能になり、かつ32ビットのデータを扱うことができるようになったことにより、GPUをグラフィックス以外の処理に用いて計算の高速化をしようという雰囲気が生まれていたころです。
まだ当時は短いプログラムしか実行できず、またGPUでのプログラミングはCPUのそれと比較して面倒であり、私はあまりGPUプログラミングが好きではありませんでした。
特に当時は『CPUからGPUに処理を移すことで得られる計算速度向上』が、すべてCPUで計算していれば必要のない『CPUとGPU間のデータ転送速度の遅さ』に簡単に食われてしまい、全体として計算速度が上がった感じがいまいちしなかったのも好きでなかった要因です。
できるだけCPUとGPU間のデータ転送をなくすような方法を考えるといった、かなり地道な作業がGPUの処理速度を活かすには必要で、これをやっていてもあまり未来がないような感じもしていました。
また具体的には誰だったか忘れましたが、当時high-performance computingで有名な大学の先生も、将来的にはGPGPUは来ないだろうと予測して、私の指導教官が軽くショックを受けていたのも覚えています。
しかし15年ほどたった現時点でこの予測は外れています。
現在では例えばCPU上で動く画像処理のプログラムを、そのまま何の工夫もせずにGPUに移植するだけでCPUで計算するのが馬鹿馬鹿しいくらいに処理速度が上がります。
GPUがいくら早くなろうとも中毒的なゲーマーにしかその恩恵が感じられなかったのも今は昔で、GPGPUは機械学習という応用分野で産業とつながり、仮想通貨のマイニングによる需要急増のために本来GPUを必要としているグラフィックスアーティストやプログラマがGPUの在庫不足による値段の高騰を嘆く、といった状況が来るとは10年前には誰も想像できなかったと思います。
同じ2003年頃、私はニューラルネットワークという科目を大学で履修しました。
排他的論理和のような離散的な論理演算を連続的な関数を組み合わせることで表現できるなど、その不思議さにとても魅了されたのを覚えています。
授業の最後のプロジェクトではこちらのお絵描きパズルを自動で解くプログラムと、自動着色のプログラムを書いてみました。
ニューラルネットワーク自体が非常に強力であることは今では疑いのない事実ですが、これに関しても当時とあるアメリカのコンピュータビジョンの研究者が、自著でニューラルネットワークは来ないだろうと書いていたのを覚えています。
先ほどのGPUの話もそうですが、どんな分野が産業界で花開くかを予測するのは専門家にもとても難しいのだと思います。
私が初めて渡米した2006年頃はスマホは世界に存在せず、日本の携帯電話は格好いい携帯電話でした。
また当時の人々が描く未来のコンピュータの利用方法は、現在でも主流であるアプリをクライアント側(スマホやコンピュータ)にダウンロードするのではなく、クラウド側にアプリケーションを置き、クライアント側はただのユーザーインターフェースになるだろう、というものだったのを覚えています。
私自身もネットワークの速度やコストがボトルネックにならなくなるにつれて、そのスタイルがより未来的だと思っていました。
しかしiPhoneの登場はその流れを完全に断ち切った感があります。
スマホでの処理はブラウザ上で行うのではなく、アプリを介して行うのが今では主流です。
しかし2014年のHTML5の登場により、GPUを用いた処理がブラウザ上でも容易になり、この流れは数年後にまた変わるかもしれません。
また2018年現在、コンピュータサイエンスはその技術者の待遇を含めてとても花のある分野ですが、何度か書いていますが私が学生だった2000年初頭の日本ではそうではありませんでした。
当時は『プログラマ=技術に興味のない人たちに振り回される徹夜・休日出勤を強いられるIT土方』であり、東京大学でも情報工学に進学する学生が減っていると先生が嘆いていたのを覚えています。(現在はどうなのでしょうか?)
当時の私自身は、自分のやっていることはもっといいもののはずだという気持ちがありました。
このまま日本にいてもいいことなさそうだなと思ったのは、私がアメリカに行くことにした理由の一つです。
Twitterを見ていると日本のプログラマを取り巻く環境もだいぶよくなってきたような印象がありますが、みなさまいかがでしょうか?
日本のプログラマの皆さまが幸せな毎日を過ごしていることを願っております。
以前アメリカでプログラマとして就職するための戦略という記事を書きました。
記事の最初に、プログラマの採用の流れとして、”1. まずリクルータと電話をして応募条件にマッチしている人材かチェックされます。”とさらっと書きましたが、ここにたどり着くまでが、後のCoding Interviewをパスするよりもずっと難しいかもしれません。
エンジニアとの面接にたどり着いてしまえば、Coding Interviewというある種の人工的なゲームでの勝負なので、そのゲーム対策は個人の努力です。
少なくともCoding Interviewに対するいい準備が出来ていれば、いくつか面接を受けるうちにいつかオファーをもらうことが出来ると思います。
どの会社もホームページやLinkedInを通じて誰もが応募できるような仕組みになっていますが、問題はそこから応募してもリクルータから返事が来ることはほとんどないことです。
なぜならオンラインからの応募は誰でも気軽にできるので、リクルータは一日にいくつも応募の書類を受け取り、すべてに目を通していないからです。(本当かどうかは知りませんが、こちらによるとGoogleには年間200万人の人が応募するそうです。)
逆に言うと、真正面から応募すると、技術的に確かな実力があってもリクルータのお眼鏡にかなわないとそもそも面接を受けさせてもらえない可能性が高い。
だから元同僚を通じたりOSSに参加したりして、中のエンジニアの知り合いを作り、リクルータを経由せずに面接を受ける手段を探すのがとても大事。
— yu. (@yu_phd) January 31, 2018
日本は新卒一括採用という『業界未経験でも就職できるチャンス』が(ある程度名のある学校を卒業していれば)誰にも与えられますが、そのような習慣がないアメリカではそもそも面接を受けるというスタート地点に立つのが非常に困難だという印象があります。
アメリカでは日本と異なり社員をいつでもレイオフすることができるとはいえ、レイオフが日常茶飯事の会社は評判が下がるので、一度雇った人間は簡単に切れません。
会社は一般にfalse negative(能力のある人を間違って落とす)よりもfalse positive(能力のない人を間違って採用する)を嫌います。
つまりフルタイム社員の採用はとても慎重なので、新卒など過去に就業経験のない人はなかなか相手にされません。
インターンがアメリカで一般的なのは、万が一変な人を雇ってしまったとしても、インターンはせいぜい数か月間の有期雇用なので、会社側からするとフルタイムの採用よりもリスクが低いからです。
したがって、学生や業界未経験者は採用基準の低いインターンで実務の経験を積み、その実務経験をもってフルタイムの就職先を探すというのがアメリカで就職するための王道アプローチだと思います。
あなたが学生であればインターンの機会はたくさんあるので、ぜひ興味があれば応募してみるといいと思います。(インターンに対するビザは就労ビザと異なり簡単に出ます。)
日本の大学(院)の学生でも、アメリカの会社でインターンをしたことのある方はたくさん知っているので、将来日本で就職するとしても、ちょっとした海外旅行気分で行ってみるのもいい経験になると思います。
また既卒者に対するインターンも学生対象のものに比べれば少ないですが存在します。
このブログで度々紹介しているElements of Programming Interviews: The Insiders’ Guideからの引用です。
Whenever possible, have a friend or professional acquaintance at the company route your resume to the appropriate manager/HR contact – the odds of it reaching the right hands are much higher. At one company whose practices we are familiar with, a resume submitted through a contact is 50 times more likely to result in a hire than one submitted online.
上記の引用をざっくりまとめると、『会社への応募の際にはその会社の求人ページからresume(職務経歴書)を提出するのではなく、可能な限りその会社に勤めている知り合いを通じて直接マネージャーや人事にresumeを手渡してもらうべき。それだけで採用されるかどうかの可能性は50倍くらい変わってくるかも。』となります。
つまり面接にたどり着くのに一番必要なのは、自分のことを評価してくれている知り合いを作ることです。
一番無難なのは元同僚や大学の研究室の仲間などでしょう。
日本の会社で働きながらオープンソースに参加することで、そこで知り合った人たちを通じ、シリコンバレーの会社に入社のきっかけを作ってもらったという方も知っています。
以下は最近私が個人的にやってみてうまくいった方法です。
創業1-2年未満のまだ社員が10人いないような本当のスタートアップは人を集めるのにとても苦労をしている印象があります。
そういう会社であればそもそも応募する人が少ないので、ホームページから直接応募してもresumeを見てもらえる可能性が高いと思います。
もしその会社の業務と関連するような研究業績やプロダクトがあれば、resumeと一緒にそれも提出してください。
もしそういうものがない場合は、『業務に関する何か具体的な課題を報酬ゼロ』でもらってください。
私が先日試した方法では、その会社が興味を持っている学術論文を送ってもらい、それをC++で実装するという課題をもらいました。
結果としてCoding Interviewすら受けずに採用のオファーをもらうことが出来ました。
実際にプログラムが書けるということを直接示すことができれば、それほど説得力のある方法はないからです。
アメリカにまったく知り合いがいない場合は、面接のスタート地点に立つことはとても難しいと思いますが、それでも何らかの方法で実際にプログラムを書けるということを示せればチャンスはあるはずです。
しかしここまでやってもビザの壁に阻まれる可能性がまだあるので、アメリカの大学院に進学したり、日本でアメリカ資本の会社に就職しそこから転籍を狙う方が、時間がかかっても結局は無難なのかもしれません。
参考:
前の会社を退職したのが2017年の5月なので、アメリカから日本に戻ってきて1年になります。
私は労働をせずに暮らす方法を発見してしまったので、あまり労働意欲がないのですが、たまたま面白そうなことをやっている会社に声をかけていただいたので面接を受けてみることにしました。
アメリカでプログラマとして就職するための戦略という記事で書いたように、リクルータと話が進むと、実際にエンジニアとの電話での面接がセッティングされます。
私のように現時点でシリコンバレーに住んでいない人は、複数回の電話面接がセッティングされるのが通常のようです。
つまり別々の日に異なるエンジニアと電話でCoding Interviewを行います。
それぞれでOKが出ると、実際にオフィスに招待してもらい現地での面接になります。
航空券、ホテル、レンタカー、食事代など、必要なものはすべて出してもらえるのでお金の心配はいりません。
アメリカへの出稼ぎのすすめという記事で書いたように、外国人がアメリカで働くための一番のハードルは就労ビザを得るのが非常に困難なことです。
根本的になぜこれが難しいかというと、就労ビザの年間の発給数というものには限度があり、特にここ数年はアメリカ経済が非常に好調なこともあり応募者がとても多く、くじ引きで選ばれた人しかビザの審査をしてもらえないからです。
しかし私のように、過去にビザが発給された人はこの年間発給数の制限を受けないようです。
一度ビザが発給されると6年まで働くことができ、その6年にはバケーションなどでアメリカ国外に滞在している日数はカウントされないので、私の場合はまだ2年ほどアメリカで働く権利が残っているとのことです。
話が複雑なのですが、去年の退職時点で私のビザ自体は無効です。
しかし、もし私が望むならば発給数の制限を受けずにビザの審査をしてもらえるというのがポイントです。
10年前は車が必須でしたが、ここ数年はUberのおかげで車がなくてもなんとかなるといえるような気がします。
今回の訪問では、街はずれにホテルを予約されてしまったのでレンタカーを借りましたが、運転に自信のない方は、会社に頼んでCaltrainの駅の周りなど、レストランやカフェが徒歩圏にあるところにホテルを予約してもらえば、車なしでも(不便ですが)大丈夫です。
ホテルから空港やオフィスへの往復はUberを使います。
日本を出る前に、アメリカの携帯ネットワークに接続できるような機器を借りたり、スマホをセットアップしておけばUberでどこにもいけるはずです。
ちなみにサンフランシスコやバークレーならば車がなくても暮らせます。
余談ですが、アメリカに住んでいた時はPrius C(日本名アクア)に乗っていたのですが、相対的に小さい車であるために高速道路で圧力を受けやすく、運転しにくかった思い出があります。
小さな車は燃費はいいですが(Prius Cは実測で60 mile / gallonでした)、運転が得意でない方はあまり小さな車に乗らない方がいいかもしれません。
面接を受ける側になったのは4年ぶりですが、前回の実感と同じで、Coding Interviewに関してはこちらの本を一通りこなしておけば問題ないと思います。
私が今回応募したポジションのタイトルは『Software Engineer, Graphics and Computational Geometry』なのですが、それにもかかわらず文字列の正規表現のマッチングをテストするプログラムを書いてくださいというような、仕事では使わないような質問がされました。
つまり面接のためだけに実務と関係のないプログラミングの勉強をする必要があるのです。
個人的にはこういうのはモヤモヤしますが、これが現実である以上、どうしても働いてみたいポジションがあるならば、現実を受け入れて準備をしっかりするしかないと思います。
結果としては、今回は採用されませんでした。
合計で7人のエンジニアやマネージャーと面接をしたのですが、一人のエンジニアとのやり取りで失敗した感があったので、仕方がないと思います。
採用側の経験からすると、知り合いの紹介なしで応募した場合、面接した人全員からのポジティブなフィードバックがないとなかなか採用にならないので、アメリカでプログラマとして就職するには知り合いの紹介で面接に臨むのがとても大事です。
知り合いの紹介がない場合は、質問される問題のタイプや、面接をするエンジニアとの相性など、運の要素がとても大きいです。
また就職・転職の際には複数の企業に応募し、それらの採用プロセスを同時並行で進めていくことをお薦めします。
一度に一つずつの応募ですと、散々待たされた挙句に落とされた場合に時間がもったいないです。
また同時に複数の会社からオファーをもらえれば、それを給与の交渉に使えます。
話を戻すと、何よりも不採用だった原因は、「あなたの人生のゴールは?」と聞かれて、「よくわからないから最近ずっと考えてます。サラリーマンかフリーランスのどっちがいいのかわからないし。そもそもプログラマもなんとなくここまで続けてきたから、もうやめてもいいのかなって思ってます。」と答えたことかもしれません。
旅行気分で渡米したせいか、ゆるく本音でしゃべってしまいました。。
今回の訪問では、こちらの会社とは別に、以前から声をかけていただいていたスタートアップにも翌日に行ってきました。
そちらは既に少し仕事をはじめていたのもあって、出来ればすぐに来てほしいと言われました。
フルタイムではなく契約ベースで日本から働いてもいいといわれたので、こちらはやってみるかもしれません。
今年は2006年以来12年ぶりに、冬から春に移り変わる瞬間を日本で過ごしました。
その移り変わりは見事だなと思いました。
日本の自然は本当にきれいです。
残りの人生を50年とすると、桜の開花も春の新緑も人生であと50回しか楽しめないわけで、そうなると季節感のないカリフォルニアに住むのは、ちょっともったいない気もします。
ちなみに私が思いつくアメリカに住むメリットは、フルーツとハーゲンダッツが安いことです。
せっかく引っ越すのだったら、まだ住んだことのないところに住んだ方が人生が豊かになりそうです。
場所に縛られずに仕事ができるのが理想なので、リモートでOKの受託開発プログラマが自分には最適かなと最近考えています。
何かいいアイデアがあったらぜひ教えてください。
最近仕事のために数学の論文を真面目に読む機会がありました。
私は面倒くさがりなので、論文や教科書を読んでいても、仕事に必要な部分だけを抜き出して、証明など知らなくても困らなさそうな部分は大抵スキップするのですが、今回は必要に駆られて全部を真面目に読む必要がありました。
数学の教科書や論文を真面目に読むと、1ページどころか1行進むのに数日かかったりします。 続きを読む