アメリカへの出稼ぎのすすめ

私がアメリカに行くことに決めたのは給料が高いからです

私がアメリカに行こうと決めたのは2002年頃、私が大学3年生のときでした。

当時の2ちゃんねるには、日本のエンジニアは文系就職と比較してあまり収入的に報われないといった書き込みがよくありました。

特にプログラマは激務、理不尽な上司の命令、かつ収入的に報われない。しかしアメリカに行けば自由な職場環境で、初任給年収1000万も難しくないといった情報も書き込まれていました。

私はこの情報を真に受けてアメリカに行くことにしました。

それから既に15年が経ちましたが、状況は今でもあまり変化していないように見えます。

 

お金がすべてではない

知人には日本のメーカーで働いているエンジニアもたくさんいます。

彼らの収入はアメリカのエンジニアに比べて大抵とても低いですが、能力的に劣っているわけではありません

むしろ大手メーカー等で数年おきに部署を移る習慣のある企業に勤めている方だと、非常に多くの分野に精通している印象を持っています。

技術のことだけをやっていれば幸せだというエンジニアはたくさんいますし、私は特にお金に興味がなければ日本で働くのは悪くないと思います。

いろいろと問題は指摘されますが、日本が今でも世界有数の豊かな国であるのは間違いない事実です。またこれだけ多岐にわたる分野で技術的に優位な企業を持つ国は日本以外にほとんどないと思います。

私は転々と住む場所を変えていますが、逆に自分の生まれた家や街から出ずに一生を終える生活というのは、まわりの環境に特に不満がないということだと思うので、それは本来とても幸せな人生なのではないでしょうか?

 

それでもアメリカで働きたい

私の場合は10代のころから、人生で必要なお金を早めに稼いであとは好きなことをやりながら過ごしたいと考えていたので、アメリカに出稼ぎに行くことにしました。

 

海外で働くには就労許可がいる

日本のパスポートは非常に強力なので、たいていの国には旅行に行けるのですが、それらの国で働くことはできません。

日本国外で働くには必ずその国の就労許可が必要です。

アメリカはそこで働くだけで世界の多くの人にとっては収入が上がるところなので、世界中の人がアメリカの就労許可を取りたがっています。(参考:あなたの収入はどこで暮らすかで決まる

就労許可は大抵の場合、就労ビザを手に入れることで実現しますが、就労ビザには基本的に発行制限数があるので簡単には手に入りません。

そこでアメリカで働くには少し戦略的に動く必要があります

 

アメリカで就労許可を得る方法を思いつく限り並べてみました

  1. 一年に一回行われるアメリカ永住権(グリーンカード)が当たるくじ引きに当選する (こちらから応募
    • これは完全に運任せなのですが、就労ビザなしでも働けるので当たれば一発で問題解決です。
  2. アメリカ人と結婚する
    • この方法でも就労ビザなしで働けます。日本は今でも十分豊かな国なので、就職のためだけに結婚するのはリスクがありますが、中国人女性などはこの辺をドライにとらえている印象があります。アメリカ人といっても、日系二世の方たちなどは文化的にも近いので、興味のある方はネットでお相手を探してみるのもいいかもしれません。
  3. 米国の会社の日本支社に入社した後、アメリカの本社に送り込んでもらい、その後アメリカで転職
    • これがアメリカで働いている日本人の中では一番よくあるパターンのような気がします。少し遠回りですが手堅い方法です。
    • アメリカに支社を持つ日本の会社に就職し、そのアメリカ支社に送り込んでもらい、その後アメリカで転職という似たような手もあると思います。
  4. アメリカの大学や大学院に留学して卒業する
    • STEM (science, technology, engineering and mathematics = 科学、技術、工学、数学)の学位を取得すれば就労ビザなしで3年間働けます。また3年すぎても働けるように、普通の会社ならば就労ビザを申請してくれます。
    • またそのうち改めて書こうと思いますが、アメリカの大学院は学費が無料かつ給料をもらうことができるので、大学院進学はリスクなくアメリカ生活を始めることができるいい手段です。ただ時間がかかるので、学校に通うことに興味がなく、すぐに働きたい人には少し遠回りかもしれません。
  5. アメリカ企業の求人募集に直接日本から応募する
    • 実力があれば一番わかりやすい方法かもしれません。国籍による差別は(特殊な分野を除き)ないので、働きたい企業があればいきなり応募するのはありだと思います。採用されても就労ビザが出ない恐れはありますが、日本で働きながらビザの許可が出るのをゆっくり待つことができるならばいい選択肢だと思います。
    • 似た方法として、例えばオープンソースのプロジェクトなどに参加することで、アメリカで働いているエンジニアの知り合いをつくり、その人に紹介してもらうことで就職するという方法もあります。知り合いの紹介はアメリカで就職を成功させる一番の重要ポイントです。
  6. 学生のうちにアメリカ企業でインターンをする
    • インターンは正社員ではないため採用されやすく、またそこで能力があることを示せれば卒業後に正社員として採用してもらえる確率が上がります。こちらも採用されても就労ビザが出ない恐れはありますが、日本で働きながら待つという手もあります。実務に自信がある人にはお勧めです。
    • 余談ですが、インターンといってもGoogleやFacebookなどのメジャーな企業は競争が激しいので、自分の興味と似たようなことをやってるスタートアップがおすすめです。

 

10年間の出稼ぎを経ての感想

私は10年間アメリカにいましたが、一言で感想を言うとサラリーマンをやるには天国のようなところでした。

基本的には9時から17時ですし、給料も高く、年俸1000万どころか2000万円もらうのも難しくない。体調が悪いと言えば簡単に休むこともできます。

スタートアップでは有給休暇の取得日数に制限がないことも多く、すなわち完全に成果で評価されるので、付き合い残業のような考え方もありません。

またアメリカにはいろいろな国から来ている人がいるので、外国人として暮らすのも快適ですし、彼・彼女たちと仕事を通じて仲良くなり、他の国や文化についていろいろ教えてもらえるのもとてもいい点だと思います。

昔の私はどちらかというと保守的な人間だったのですが、10年間のアメリカ出稼ぎ生活を経て、すっかりリベラルな人間に変わってしまいました。

人それぞれ違ってそれでOKという考え方になった結果、私自身とても気楽に人生に向き合えるようになりました。

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プロフィール

yu. (Ph.D. UC Berkeley)   

慶応大学環境情報学部を首席で卒業。日本のベンチャー企業で働いたのち、アメリカにわたり、カリフォルニア大学バークレー校にて博士号を取得。専攻は機械工学、副専攻はコンピュータサイエンス。卒業後はシリコンバレーの大企業やスタートアップでプログラマとして働いていました。現在はフリーランス。毎日好きなものを作って暮らしてます。

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