
私は高校生のころ数学を勉強する理由がわかりませんでした
親になぜ数学を勉強する必要があるのかと聞いても、論理的思考力を養うためといった非常にあいまいな答えでした。
私の父親はしがない地方公務員で、母親は商業高校卒と、いわゆる科学や技術の匂いの全くしない家庭だったので、親としてはそのようなあいまいな言葉でお茶を濁すしかなかったと思います。
結論から言うと、数学はそのままでとても役立つツールです
数学というのは人間が作り出した人工言語で、日本語や英語のような自然言語の持つあいまいさを排除していることに特徴があります。
自然言語は、同じ言葉を使用していても、時代や個人の捉え方によって意味が変わってしまう可能性があるので、厳密に何かを議論するときには不向きです。
そこで数学が人工的に生み出されました。
物理において、物がどのように重力に引き付けられるか、空の雲がどのように動くかなど、自然現象を記述するのに数学が使われる理由はあいまいさを排除するためです。
自然現象を数学を使わず自然言語だけで記述することも不可能ではないかもしれませんが、それを行うと定義しなければならない言葉の数が膨大になり、数学を使えば1ページですんでしまう説明に10ページ以上かかってしまうかもしれません。
しかし物理にも興味のなかった高校生の私は数学に興味を持つ理由がありませんでした
そんなわけなので、高校時代の数学の点数は150点満点中の10点でした。
しかし高校までで習う数学は、過去の人類の選りすぐりの知識であり、最新ゲームと比較するととてもシンプルなファミコンの初代スーパーマリオブラザーズを作るためですら、高校で習うすべての数学が必須です。
私が数学や物理に興味を持ちだしたのは、大学に入りコンピュータグラフィックスの勉強を始めてからでした
現代では映画やゲームで欠かすことのできないコンピュータグラフィックスは、私たちの住む現実世界をコンピュータの中に再現しようとする試みです。
したがって、水がどう流れるか、木の葉はどう落ちるか等、自然現象を理解しなくてはりません。
私はコンピュータグラフィックスを通じて、初めて数学のツールとしての完成度の高さ、そして高校時代はまったく意味不明に見えた様々な物理現象を表現した数式が、美しいまでに自然を再現していることに気づき感動しました。
身近なところに科学、技術に理解のある大人がいない高校生は数学に興味を持ちにくいと思います
それならば、試しに初代ファミコンのスーパーマリオブラザーズを自分で作ってみてはどうでしょうか?
コンピュータがあればお金もいりません。少し我慢して勉強するだけです。
勉強の仕方はググってください。情報は無料でネット上にたくさんあります。
いま10代のあなたが、なぜ数学を勉強しなければいけないのかわからなければ、ゲームを作ってみては?というのが私の提案です。
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