オレゴン州ポートランドという人が素敵な街

アメリカではじめての引っ越し

前回からアメリカでのサラリーマンだったころを振り返っています。

最初のアメリカ生活は10年続きましたが、学生として最初の5年半を過ごしたBerkeleyと、就職して最初に住んだオレゴン州のポートランドは色々な面で大きく異なっていました。

同じアメリカ西海岸でも気候が大きく違う

実際に1000㎞くらい(東京と札幌くらい)離れているので、普通に考えれば違うのは当たり前かもしれません。

アメリカはとても大きいです。

Berkeleyやシリコンバレーのあるサンフランシスコベイエリアはあまり季節感がありません。

冬は雨季ですが、シトシトと雨が降る程度です。

3月の終わりごろに雨が止まり、すごく短い春があって(このときだけが木々が一瞬緑色になる)、その後は乾季で雨が降らないので、木々も元気がない夏が来るといった感じです。

冬に雨、夏は晴れという点ではポートランドも同じなのですが、こちらはわりとしっかりと雨が降り、その期間も半年と長くなります。

つまり冬は寒くて毎日雨なので鬱々となりますが、その雨のたまものか、夏の木々の緑も、春の桜も、秋の紅葉もとてもきれいでした。

日本の夏のような青々とした緑はサンフランシスコベイエリアで見ることはできないのですが、ポートランドはそうではなかったので、初めて来たときは日本に似ていると思いました。

後でもう少し観察してみると、具体的には日本というよりも、長野県などの避暑地の植生によく似ていると思いました。

よく言われるようにアメリカはとても多様な国である

サンフランシスコベイエリアは人種的にとても多様で、アジア人も多くいる街ですが、ポートランドは白人主体の街です。

サンフランシスコ近辺で肉体労働をしている人といえば非ヨーロッパ系の移民という印象なので、ポートランドでは道の清掃員やファーストフードの店員さんが、身なりのよい白人のおじいさんだったりして、とても驚きました。

またサンフランシスコにいるとアメリカ人はオシャレに興味がないと思いがちですが、ポートランドの人たちはとてもオシャレでした。

私の仮説は『冬が来るかどうかが人々のオシャレ度合いを決める』です。

カリフォルニアは特別寒くなったりしないので、衣替えの必要がなく、必要に駆られて新しい服を買うチャンスがやってこないためです。

人が素敵な街に住むという贅沢

当時を振り返って思うのが、ポートランドはとにかくとても人が優しい街でした。

特に自分が住んでいたところは郊外だったせいか、近所のレストランやカフェの店員さんも顔を覚えてくれて、よくサービスしてもらっていました。

アメリカのソフトウェア業界で働くとなると、たいていはみなシリコンバレーに行きたがるので、就職が決まった時は私に本当にポートランドでいいのかマネージャーは心配していたようです。

とりあえず日系のスーパー1軒と、日本人の美容師さんが一人いれば問題ないと答えました。

私の知る限りポートランドには少なくとも2つの日系スーパーがありました。

当時は車を持っていなかったので、電車+25分ほど歩かなくてはならず月に一度くらいしか行きませんでしたが、途中で台湾系のスーパーが駅前に出来、そこは日本の食品も売っていたので便利になりました。

日本人の美容師さんも何人かいて、やっぱり土地柄かみんなのんびりしている感じでよかったです。

もしアメリカで好きな街に住むことができるとすれば、自分は今でもポートランドを選ぶと思います。

就職の際には、グリーンカードのサポートをすぐ始めてくれることと、家の値段が安いので2年で一軒家が買えるのがメリットだと、当時マネージャーに言われたのを覚えていますが、ポートランドも不動産高騰の波に逆らえず、現在では家の値段は当時の2倍になっています[ref]それでもサンフランシスコベイエリアに比べれば激安ですが。[/ref]。

私は親の世代がバブル崩壊を経験しているので、不動産価格が高騰し続けるというのがどうにも当時は信じられませんでしたが、まだリーマンショックの傷跡が完全には癒えていない2012年頃は20万ドルくらいで立派な大きな庭付き一軒家が買えたので、買ってみるのも面白かったかもしれません。


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プロフィール

yu. (Ph.D. UC Berkeley)   

慶応大学環境情報学部を首席で卒業。日本のベンチャー企業で働いたのち、アメリカにわたり、カリフォルニア大学バークレー校にて博士号を取得。専攻は機械工学、副専攻はコンピュータサイエンス。卒業後はシリコンバレーの大企業やスタートアップでプログラマとして働いていました。現在はフリーランス。毎日好きなものを作って暮らしてます。

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