燃え尽きた留学1学期目

1月 14, 2020

理系アメリカ大学院1学期目が終わってすぐ日本に帰りました

サンフランシスコ空港で日本行きの飛行機を待っている間ほっとしていました。

とにかく終わってよかったと思いました(いろんな意味で)。

新しいことがたくさんありました。

新しい人たちにたくさん会ったのが一番の要因かなと思います。

引きこもりタイプは人と会うと消耗しがちです。

寮生活というのは人生で初めてでした。

地元の小中学校などと同様、不特定多数との共同生活は難しいです。

似たような環境の大学院生だけの寮だったらまだよかったかもしれませんが、自分のいたところは事前に聞いていた話と異なり学部生も混ざっていました。

また交換留学生が多いのも難しかったです。

彼らはしいて言ってしまえば長期観光旅行で、必死に今いる環境にしがみつくどころか、学校に行く必要もないので、普通の学生と温度差がありました。

 

アメリカの大学の授業は気合が入っている

授業の密度が濃いというのが日本の大学と比べての一番の特徴だ思います。

日本の大学では、教科書を買わされてもその一部をつまみぐいするだけのような印象でした。

下手すると全く使わない教科書を買わされたりします。

日本の大学はそもそも授業時間が短すぎるので、そんなに内容の濃い授業はできないと思います。

アメリカでは教科書を一冊買ったら、その内容を一学期で全てやるのでなかなか激しいなと思いました。

自分の学術的な強みはComputational Geometryという分野で、Computational Geometry: Algorithms and Applicationsという有名な教科書があるのですが、400ページ近くあるその本を一学期ですべてカバーしたのには驚きました。

つまりたった実質4か月でゼロからエキスパートレベルまでもっていくことを試みているので、必然的に授業の密度が濃くなります。

日本の授業では、学期中はだた先生の話を聞いていて、学期の最後にテストをやって終わりというものも多かったですが、アメリカではHomeworkが多く、期末試験だけでなく中間試験が2回も行われたりするなど、常にスケジュールに追われます。

自分はダメだとわりと諦めるタイプなので、もう無理となった時にはやらなかったりもしたのですが、自分以外の他の人はちゃんとやっていたのですごいなと思いました。

ただ一つその時にしらなかった裏技があります。

それはHomeworkやプロジェクトの締め切りというのは日本だと厳守の感がありますが、アメリカでは先生との交渉で締め切りを引き延ばせるということです。

この辺りは日本人にはなかなか慣れない感覚だと思います。

同期の中国人も、彼はとても頭がよかったですが、さすがに一学期目は大変だったらしく、最終プロジェクトの締め切りを交渉して数週間延長してもらっていたので、そういうやり方もあるんだなと思いました。

締め切りの感覚の違いというのは文化的なズレがあります。

就職してからも大体プロジェクトの目標期日が決まると、それに合わせて担当個所を完成させているのは自分だけという事がよくありました。

無駄に日本の感覚はまじめすぎるのかもしれません。

 

教授の授業に対する力の入れ方が高い

おそらく50歳くらいになると大学院生の授業だけをやっていればいいので、授業内容も世の中の流れが進むにつれて更新されるのでそれなりに楽しそうですが、40代以下の先生たちは、内容がほぼ万年変わらないような学部生の授業を受け持たされるので、あれはあれでそれなりに大変そうです。

しかし一度授業を作ってしまえば何回も使いまわせるので、ルーチンワークが嫌でなければ2回目以降は楽なのかもしれません。

アメリカに来る前は、アメリカの大学では教授は研究に専念出来て、授業は授業だけをする先生が別にいると聞いたこともありましたが、少なくともBerkeleyはそうではありませんでした。

Lecturerと呼ばれる、授業だけしかいない人もいるにはいますがかなりレアです。

日本の大学の先生は、研究がメインで授業はしょうがなくやっているイメージがあります。

しかし実際大学教授の給料は授業をやることの対価で、研究をするかどうかは本人の勝手なので、逆な感じもします。

 

やたら成績(GPA)を気にする人たち

Berkeleyの成績のつけ方にはLetter gradesとPass/No passという2つの方法がありました。

Letter gradesがいわゆるA、B、Cの評価で、GPAに影響する授業の取り方です。

Pass/No passは文字通り、合格が不合格かのみです。つまりLetter gradesのC以上だったらPassです。

PrelimやQualifying Examを受ける条件、そしてPh.D取得条件にも、必要な授業を履修するだけでなく、最低GPAの基準もあります。

したがって学期の途中でついていけないと思ったら、Letter gradesからPass/No passに切り替えるか、最悪の場合その授業の履修をキャンセルするという方法があります。

日本の大学が他の国の大学と異なっていることに、成績をあまり気にしないことがありますが、アメリカを含む他の学生はそれに慣れているので、彼らはAをとれないとなると、上記のような方法で高いGPAをキープしようと努力します。

学生のうちはGPAを高くキープするというのは必要悪です。

しかし一度卒業してしまえばだれも学生時代の成績を知りません。

この点に関しては、日本の方がちょっと進んでいるのかもしれません。

結局学校を卒業しても勉強し続ける人とそうでない人がいて、学生であった期間というのは人生が進むにつれて薄まっていくので、インパクトが小さくなっていきます。

無理やり勉強させられるのが、日本の場合は高校まで、アメリカでは大学院卒業まで。

その後に継続できるかどうかは結局その人次第。

それだけの話だと思います。

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プロフィール

yu. (Ph.D. UC Berkeley)   

慶応大学環境情報学部を首席で卒業。日本のベンチャー企業で働いたのち、アメリカにわたり、カリフォルニア大学バークレー校にて博士号を取得。専攻は機械工学、副専攻はコンピュータサイエンス。卒業後はシリコンバレーの大企業やスタートアップでプログラマとして働く。2016年の時点で生涯暮らすのに十分な資産を得たため退職。毎日好きなものを作って暮らしてます。


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