アメリカで日本人だから差別されたという話

能力が足りなければ気合でなんとかするしかない(ような気がする)

私が初めてアメリカに渡ったのはUC Berkeleyの大学院から合格のメールをもらった後でした。

つまり私はアメリカに行ったことがないのに、アメリカの大学院に行くと決めて会社を辞め、人生初の無職の1年間を過ごしました。(今は人生3回目の無職)

大学院でのアメリカ留学はコスパ最高で書いたように、『大学院合格=学費免除+給料支給』と思い込んでいましたが、合格のメールには『あなたの入学は許可するけどお金の保証はないので自分で教授にコンタクトをとってなんとかしてね』と書いてありました。(ちゃんとなんとかなるようにはなっています。)

もともと文系で自分は他の学生に比べて圧倒的に遅れているという認識がこの頃は強くあったので、これは勢いでアピールしかないと考えました。

その日のうちに航空券チケットを買って、学部の時の研究と会社でやったことをプレゼンするための資料を作って初渡米しました。

こういうことをした人は聞いたことがないとよく言われたので、勢いは大事だと思います。

 

アメリカの治安には気をつける

初めてアメリカに行くとなると、不安となるのが治安と差別でした。

リーマンショック以来10年近く続く好景気を受けて、サンフランシスコはここ数年小奇麗になってきましたが、2006年当時はあまり手入れされてないような古い建物が多く、怖い印象が残っています。

今でもそうですが、特に2011年の東日本大震災以前の東京は夜でもすごく明るいのに対し、アメリカの室内や地下鉄の駅はどこも暗く日本人には怖い印象を与えやすいと思います[ref]ちなみに後で知ったのですが、室内が暗いのは、灰色や青など目が明るい色の人たちは、光が強いと文字通り本当に見えないからのようです。

つまりビーチリゾートなどで欧米系の人がサングラスをかけているのは必要不可欠だからなのですが、私は気取ってオシャレをしてると勝手に思ってました。。

カリフォルニアは日差しが強いので、見えないことはないですが、私たちも目の健康のためにサングラスをかけた方がいいです。[/ref]。

まだiPhone発売前なので、デジカメや携帯電話など当時はまだ日本製品の方が高機能でオシャレな時代でもありました。

治安に関して一般的に言えば日本よりは悪いでしょう。

とはいっても皆が日々銃殺されるのを恐れて暮らしているわけではなく、もちろん日常は機能しています。

暗くて人通りの少ない道を避けたり、夜中に一人で出歩くのは避けるようにすれば問題はないはずです。

残念ながら油断している人は何らかの被害にあっている感はあります

若い女性が深夜にぼんやり歩いていても特に問題がない日本は本当に素晴らしいです。

 

アメリカに通算12年住んでの感想は『人が優しい』

差別の心配はありました。

例えば日本人だというだけで、レストランの奥の方に通されるという聞いたことがありますが、幸いなことに私は嫌な思いをしたことはないです。

それどころか東京よりもサンフランシスコ周辺の人はフレンドリーで親切な人が多いです[ref]この話を22歳まで東海岸のボストンで育った私の指導教官にしたところ、西海岸はいいけど東海岸の人は無愛想だとは言っていたので地域差は大きそうです。[/ref]。

カフェで作業をしていると知らない人にしょちゅう話しかけられます。

オレゴン州のポートランドはさらに人が優しいです。

もしこれからアメリカに留学したいと考えているが、場所はどこでもいいという人はポートランドはおすすめです。

冬は半年間にわたって雨なので鬱々しがちですが、その雨のおかげで自然がとてもきれいです。

1年中Tシャツ、短パン、サンダルで過ごすカリフォルニア人に対して、ポートランドの人はおしゃれなのもいいところです。

カリフォルニア、特にサンフランシスコは、人種が混ざりすぎて見た目ではどのようなルーツの人か判断できないくらい多様な街なので、お互いの違いを意識せずに過ごせます。

逆にポートランドは白人主体の街で、アジア人が珍しいせいか(+おそらく田舎的なノンビリした雰囲気)馴染みのお店もいっぱいできて、とてもよくしてもらいました。

 

日本人はアメリカであいさつのできない民族だと思われている

東京に戻るたびにコミュニケーションを全く取る気がない人が多く驚きます。

コンビニやレストラン、ホテルなどで、サービスを提供されていても無表情で黙って無言で去っていく人たちです。

彼(女)らの感覚は私にはわかりませんが、アメリカの基準だと敵意があると見なされると思います。

現地の日系スーパーマーケットでも、その悪い東京スタイルで買い物をする人を時々見かけて、店員に対して気の毒になります。

以前「How are you?」「 I am fine. Thank you.」という会話が日常的に使われると書きましたが、Safewayのようなアメリカのローカルのスーパーマーケットに行くと、アジア人に対してはこの声掛けをしない店員を見かけます。

これを差別とみるのは簡単ですが、観察していると、残念ながら声をかけてもアジア人は何も言わない人が多いからそういう対応になっているのだと判断できます。

日本では客がどのような人であろうが丁寧に扱われますが、アメリカではそうではありません。

アメリカで差別されてばかりだと思うのならば、自分自身に問題がある可能性の方が高いと思います。

結局『他人は自分自身を映す鏡』です。

アジア人男性はアメリカではモテないといいますが、根本的な問題は筋肉や身長ではなく愛想がないからです[ref]逆に白人や黒人は女性よりも男性のほうが親切で愛想がいい人が多いので、お店でわからないことがあったら男性に聞くのがおすすめです。[/ref]。

解決策は以下の2つです。

  1. 「How are you?」と聞かれて、「I am fine. Thank you.」と返事をするという日本にはない習慣をつけるというテクニカルな部分。
  2. 地球上のどこでも他人に対して親しみを持って接するという他人に対する姿勢の部分。

『日本人は』と最初に書きましたが、私が過去に住んだ地域の中で、これができる人々の暮らす街が少なくとも日本には一つありました。

それは大阪です。

だから大阪が好きです。

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プロフィール

yu. (Ph.D. UC Berkeley)   

慶応大学環境情報学部を首席で卒業。日本のベンチャー企業で働いたのち、アメリカにわたり、カリフォルニア大学バークレー校にて博士号を取得。専攻は機械工学、副専攻はコンピュータサイエンス。卒業後はシリコンバレーの大企業やスタートアップでプログラマとして働いていました。現在はフリーランス。毎日好きなものを作って暮らしてます。

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