2005年、23歳の頃の話
アメリカ大学院の出願に必要な準備は以前理系アメリカ大学院に合格するための戦略に書きました。
会社に辞めると伝えたのは入社した翌年の1月、3月末には正式に会社に行かなくなったと思います。(経緯はこちら)
出願書類の提出が12月なので、4月から11月で準備期間は8か月ありました。
- 最初の3か月でTOEFLの基準点を超える。
- 次の3か月でGRE Generalの勉強をやれるだけやる。
- 次の一か月は(今は存在しない)TSEと呼ばれるスピーキングのテストの準備[ref]これはリンク先にもあるようにTOEFLにスピーキングが含まれるようになった2010年に廃止されたようです。[/ref]をする。
- そして最後の一か月に(こちらも今は存在しない)GRE Subject TestのComputer Scienceの勉強をする。
という計画を立てました。
つまり受験勉強的に試験対策の計画をしたのですが、TOEFLのスコアは2年、GREのスコアは5年間有効かつ1年間に複数回受験可能です。
したがって、いつかはアメリカの大学院に行きたいと考えている人は、時間があるときに試験対策をしてテストを受けておき、いつでも出願できる状況にしておくといいと思います。
そうすれば一度就職してしまっても、Statement of Purposeを書くだけで出願できるので私のように会社を辞める必要はありません。
もし自分の人生を計画的にやり直せるとするならば、暇だった大学1年の夏休みにTOEFLのスコアを大学院基準の合格点まで上げておけば楽だったと思います。(正直どのように過ごしていたか記憶がありません。。)
学校はたくさんの0を1にしてくれるところでも書いたように、大学に来る人はどんなに英語が喋れないと思っていても最低限の英語の基礎知識は絶対にあります。
したがって自分の英語力にコンプレックスがあるならば、大学の言語選択では英語を選ぶのではなくTOEFLの勉強をした方が効率がいいと思います。
TOEFL対策の進捗
私のTOEFLの得点履歴は以下のような感じでした(こちらをもとにIBT換算をしています)。
- 大学1年: 38点
- Community college(短大)にも出願できない低い英語力でした。
- 大学3年: 51点
- Community college(短大)にかろうじて出願できる程度の英語力。
- 大学の英語の授業と、少し英語の論文を読み始めたのが多少貢献したかもしれません。
- Community college(短大)にかろうじて出願できる程度の英語力。
- 会社を辞めた直後TOEFL対策を始める前: 75点
- 学部に出願するのにかろうじて届くかどうかの英語力
- 単語力がまだまだ低かったものの、学術論文をよく読んでいたので、英語を読むことに対する拒否感はなくなっていました。
- 学部に出願するのにかろうじて届くかどうかの英語力
- TOEFL対策2か月後: 99点
- 100点あれば理系ならばどこの大学院にも出願できるが1点足りず。
- しかし目標は3か月で100点越えだったので、2か月でこの成果に浮かれる。
- 100点あれば理系ならばどこの大学院にも出願できるが1点足りず。
- TOEFL対策3か月後: 97点
- 1か月勉強したのにスコアが後退。。
- 3か月で100点越えの目標を果たせず。
- 1か月勉強したのにスコアが後退。。
- GREの勉強を始めながら、TOEFL対策4か月後: 101点
- かろうじて目標を1点超えてTOEFLの勉強終了
TOEFL対策の感想
TOEFL対策本には、実際のTOEFLの傾向に沿って作られているものと、残念ながらそうでないものが混在しています。
Amazon等のレビューを読み、目の前の本がどちらの本なのか見極める必要があるのが面倒なところです。
単語帳だけでなく、リーディングやリスニングなどそれぞれの分野で基本的に2冊の本を買いましたが、正直な感想として実際のTOEFLの傾向と違うものを選ぶと非常に効率が悪かったです。
つまり純粋な英語力だけでなく、テスト慣れしているかどうかも点数を上げるための大事な要素だという事でしょう。
以前にも紹介しましたが、私はこちらの単語帳を使っていました。
結論としては、TOEFLの点数や英語力をあげるにはたくさんの単語を正しい発音で覚える以外の方法はないと思います。
リーディングスキルは存在しない
話がそれますが、当時を振り返って新井紀子教授の言う読解力というものは存在しないと確信しました。
つまりいくら英語の文法を理解していたとしても、与えられた文章の中にわからない単語が複数あれば、文意をつかむのは極めて難しいという当たり前の結論です。
会社を辞めた直後TOEFL対策を始める前の得点は75点と前述しましたが、配転的にはリスニングとリーディングの点数が低かったのに対し、文法の得点だけは最初からハイスコアでした[ref]当時受けたTOEFL CBTには文法力をテストするstructure sectionというものがありました。[/ref]。
文法の得点は最後まで結局変わらず、リスニングとリーディングの点数が上昇した結果、全体の得点が上がったわけです。
そしてなぜリスニングとリーディングの点数が上昇したかといえば、知っている単語の数が増えたから以外の理由はありません。
それが先ほどの結論の、TOEFLの点数(英語力)をあげるには『たくさんの単語を正しい発音で覚える以外の方法はない』ということになります。
振り返れば日本語でも子供の頃は新聞を読んでいても意味不明でした。
大人になってからも、例えば経済面は、経済や金融、ビジネスに興味を持つまで読むことができませんでした。
新井紀子教授のいう読解力がないというのは単に知っている言葉が少ないというだけの単純な話でした[ref]リーディングスキルというものは存在するのか?[/ref]。
対策は簡単です。
わからない言葉が出てきたら調べる癖をつけることです。
スマホを使えば一瞬です。
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