最近自分もこのことを考えています。
英語やその他の外国語を勉強しなくても十分に会話が成り立つ時代はすでに到来しています。
先日ある日本のAirBnBに滞在していたのですが、そこのホストさんはあまり英語が得意ではありませんでしたが、スマホを使って外国人のゲストと十分にコミュニケーションが取れていました。
そのやり取りを横で聞いていた私は、最新の音声認識と音声合成を利用した自動読み上げ機能、そして翻訳のクオリティの高さに非常に感銘を受けました。
現代の自動翻訳テクノロジーは、速度とクオリティの両面で少なくとも99%の『プロ』の翻訳家や通訳者よりも既にすぐれています。
こちらは私が書いた2011年のはじまりの台湾の空気という記事の中で紹介した日記の翻訳ですが、ほぼ問題なく翻訳されていますし、それを英語・日本語両方で読み上げることもできます。
読み上げは自動ですが、個々人がしゃべる癖をシステムに学習させることであたかも本人がしゃべっているように読み上げるボイスクローニング(Voice Cloning)という技術も進んでいます。
こちらのビデオの最初の50秒やこちらのビデオの40秒からでは、たった5秒間のサンプルからその声の癖を学習し、その声で別の文章を読み上げるボイスクローニングのデモを見ることができます。
ソフトウェア的には既に技術はできているので、あとはその処理をリアルタイムに行うことができ、かつそれを利用していることを意識させないような人間に使いやすいハードウェアデバイスさえ開発されれば[ref]少なくとも眼鏡をかけるよりも煩わしくなければ十分でしょう。[/ref]、それを使ってとても自然に会話が交わせる世界はすぐそこだと思います。
ただ現在のところは、まだそれは存在していないので、英語圏で仕事をしていこうと考えるならばまだ英語を勉強する必要があります。
またコミュニケーションのための英語自体の勉強が不要となっても、他の文化を学ぶという意義は残ると思います。(「How are you?」「 I am fine. Thank you.」という会話のフェイク感)
いずれにしても英語の勉強のしやすさは10-20年前と比較しても圧倒的に上がっているので、個人的には中学英語のみの知識からでも、半年間でも英語の勉強だけに集中できれば(勘のいい人ならば3か月くらい)大学院留学レベルの英語レベルに持っていけると思います。(アメリカ大学院出願のためのTOEFL対策を見てみてください。)
やるべきなのはたくさんの単語や熟語を正しい発音で覚えるだけなので、地味でくじけやすいですが、逆に継続さえできれば実を結びやすい勉強だと思います。
まだ日本にいたとしても、科学者・技術者として活躍できる必要条件の一つは英語の文章を読むことができることですが、この点に関しては実際の壁は英語よりも内容理解なので、翻訳の技術のあるなしにかかわらず早めに英語を読む習慣に慣れてしまうことだと思います。
新聞などと異なり、科学や技術で使われる英語はシンプルでわかりやすく書かれています。
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