理系アメリカ大学院留学3学期目(2007年秋)
3学期目に履修した科目は以下の2科目。(成績表はこちら)
- ME 185: Introduction to Continuum Mechanics
- ME 222B: Metal cutting
prelimに無事合格できたので、他の学生に対してビハインドながら生活が少し落ち着いてきました。
論文も書き始めました。
prelimに合格して給料が上がり、手取り月収は1400ドルちょっとになり金銭的な収支はプラスマイナスゼロくらいで回るようになりました。
毎月の出費は以下のような感じだったと思います。
合計 | 1443ドル | |||
---|---|---|---|---|
家賃(光熱費込み) | 985ドル | |||
インターネット | 50ドル | |||
電話 | 8ドル | |||
ランチ(外食) | 150ドル | |||
食費 | 250ドル |
履修科目と感想
ME185: Introduction to Continuum Mechanics
成績はB。
連続体力学の導入授業。
この手の勉強がしたくて機械工学の大学院に入学したのでスタート地点に立った気はしました。
その後も大学院にいる間は力学の勉強をつづけましたが、卒業後にその知識を生かすチャンスは今のところ来ていないです。
ただ扱う数学が複雑なので、ベクトル解析の知識や後に勉強する微分幾何やテンソル解析の勉強も含めて、大量の数式を見ても心が折れなくなったのがここで得たものかもしれません。
ME222B: Metal cutting
成績はC。
Cという取ってはいけない成績を取ってしまいました。
正直言って授業内容はつまらなかったです。
学部の時の英語の成績もずっとBでしたが、自分の場合は興味のあるなしが露骨にパフォーマンスに影響します[ref]医学部に進学するようなまんべんなく成績がいい高校の同級生は、理数系の授業だけでなく、国語や体育、美術などの科目にも一生懸命に取り組んでいてとても好感が持てました。
自分は能力不足もあり一点突破・ダメだったら玉砕スタイルでした。。[/ref]。
一応機械工学の中のMajorはManufacturingだったので、この手の伝統的な技術の知識もあった方がいいのかなと漠然と思って履修しましたが、失敗でした。
『自分が本当にやりたいこと』と『自分がやったほうがいいこと』にはギャップがあり、必ずその場合は前者の『自分が本当にやりたいこと』を選んだほうがいいというのは体験的にはわかっていながらも、なかなかその辺の判断は今でも難しいです。
そのことを痛感させられた出来事の一つがこれです。
勝ち負けだけでなく負けるにも次につながる負け方がある
Metal cuttingの成績悪かった根本的な原因は、前の夏休みの成果の論文を書いていて試験勉強の時間が取れなかったことです。
私の指導教官は極端な完璧主義者で、論文の締め切りまで永遠に修正をし続けます。
当時はそんな彼女の性格がわかっていなかったので、言われるがままに修正し続け、かつ論文の方が授業よりもずっと大事だと思っていたので、十分な勉強時間が取れないまま試験に挑み玉砕してしまったわけです。
そんな話を彼女に伝えると、ちゃんと言ってくれれば時間を与えるのだからもっと相談してほしいといわれました。
またこちらにも書いたように、ダメそうだと思ったら試験の日程を変更してもらったり、授業の履修をキャンセルするなど交渉の余地があることも教えてもらいました。
負けが確定したと思った時も、ベストを尽くして最善の負けにもっていけという話をされた気がします。
世の中は勝ち負けの2種類だけではなくて、負けるにも次につながる負け方があるという大きな学びでした。
かつての大日本帝国のように、1930年代世界大恐慌後のブロック経済下でプレッシャーがあったとはいえ、アメリカに勝てると思えない状態で真珠湾攻撃をしてしまい、最後に灰になるまで1億総玉砕で戦ってしまうのはとても筋が悪く、負けるにしてももっといい負け方があった気がします。
大英帝国から始まって、今のアメリカまで、彼らが天下を取り続けているのは、負け方がうまいからなのではないかと思っています。
国だけでなく、人生も勝ち続けられるわけではないので、負けるとわかったときでも次につながるように負けたいです。
玉砕は絶対にダメです。
死んでしまえば終わりですが、生きていればまた再起のチャンスがあります。
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