
大学や研究者を神聖視する宗教
日本のサッカーを強くするために,弱い学校の部活は全部やめさせて,J2以下は干して,内閣府が気に入ったチームに対して大規模予算を交付して,選択と集中を徹底する.
— 加納学:安納芋&骨ストレッチ (@Dr_Kano) January 13, 2018
とか言ったら大馬鹿だし,賛同する人もいないだろう.でもこれを大学でやって研究論文数減らしているわけで...
日本の食文化を海外に広める活動が政府で行われています。
日本の外食業界を強くするためには、不人気でつぶれてしまいそうなお店は税金で救うべきなのでしょうか?
現状、稼ぐ力のない研究者は税金で救われていますが、稼ぐ力のないレストランはつぶれるままです。
前者は救われるが、後者が救われない根拠は私にはわかりません。
海外在住者が日本に一時帰国すると、誰もが楽しみにしているのが日本の食事だと思います。
それに匹敵する価値を提供できている研究者はどのくらいいるでしょうか?
大学や研究者を神聖視する人は多いですが、その理由は『勉強が出来ることは立派』、だから『勉強が出来る人の最高峰である大学や研究者は立派』、ならば『たくさんお金をもらうべきだ』と、ただそう信じているからだけのように私には見えます。
ちなみに大学や研究者に税金が多く使われるべきと考える方は、学校法人への寄付は税額控除になるので自分でお金をたくさん稼いで寄付するといいと思います。
『学校の成績と給料は比例するべき』という信念を持つ人々
給料が少ないと不満を訴える人たちというと、官僚の方々が浮かびます。
誰と比較して給料が少ないのかと聞くと、「同じ大学を出た人にくらべると…」という答えが返ってきます。
違う職業についていれば収入が異なるのは当たり前だと思うのですが、彼、彼女らの頭の中は、『同じくらい勉強が出来るのだから同じくらいの給料であるべき』という信念があるようです。
これが日経平均採用企業での勤務経験があり、二度の留学経験があり、過去5年に15報の査読付論文(全て責任著者)を出版しており、科研費若手研究(A)を頂いており、直近の賞与で「勤務成績が優秀のため勤勉手当に一定の率を加算」との評価をいただいた40歳大学教員の税込年収です。ご査収ください。 pic.twitter.com/gagCxary1i
— takash (@takash4) January 12, 2018
こちらは暗黙的に給料の安さを示唆する研究者のツイートですが、サラリーマンの平均年収は40-44歳の男性で568万円なので、こちらの方の給料は決して安くはありません。
しかしどこかに勉強が出来る自分はもっと給料がもらえるはずだという意識があるからこそ、この手のツイートをわざわざするのだと思います。
給料は需要と供給で決まるということは非常にシンプルながら体感的に理解するのは難しいのかもしれませんが、生きる上で必ず知っているべきとても大事なコンセプトです。
勉強が出来ることはお金をたくさんもらうための十分条件ではない
このブログのメインテーマです。
勉強が出来ることとたくさんお金がもらえることは直接リンクしていません。
学歴がなくてもたくさんお金を稼いでいる人がいるのを見れば明らかだと思います。
しかし『だから勉強が出来ても意味がない』ではありません。
私がしばしばこのブログで繰り返しているように、勉強が出来る能力は貴重かつ世界に通用する能力です。
勉強が出来る能力を高く買ってくれるところはあるので、それを高く買ってくれるところで売るのが賢明だということです。
売り場を間違えれば買い叩かれます。
しかし海外の市場では高く買ってくれるみたいだから、日本の市場でも高く買えと主張するのは単なるわがままです。
自分でその海外の市場まで行って売ってください。
他人を変えるよりも自分が変わる方が楽です。
エンジニアでも研究者でも本当に価値があることをやっているのならば、それを金銭的に評価してくれるところはあるはずです。
今のところお金を目的に海外に行く日本人はあまり多くありません
日本の食文化は最高だからでしょう。
私は日本の外食産業は日本社会に多大な貢献をしていると思います。
『職業に貴賤なし』を私は信じています。
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