高等遊民になりたいと願いそして高等遊民になった

2月 5, 2020

理系アメリカ大学院留学8学期目(2010年春)

8学期目に履修した科目は以下の2科目。(成績表はこちら

  • CS149: Introduction to Embedded Systems
  • ME281: Methods of Tensor Calculus and Differential Geometry

先学期末に受けたQualifying Examに合格し、無事Ph.D candidateになりました。

Qualifying Examでは、自分の指導教官以外に4人の先生を審査官として選んで、試験に参加してもらうように頼む必要があり、コミュ障の自分にとってはそのコミュニケーションをとることが試験そのものよりもずっとハードルが高かったです。

今振り返れば先生たちはみなとても優しかったので、もっといろいろな話ができたらよかったと思っています。

Qualifying Examが終わると月給が手取りで1500ドルに上がったので、生活が少し楽になりました。(渡米当初は赤字だったのでここまでこられてよかったです。)

またQualifying Examに合格すると学費が外国人でもカリフォルニア州民扱いになりだいぶ安くなるので、私の学費を払っている指導教官はうれしそうでした。

とりあえずここまでは学校だけにできるだけ集中していこうと思っていたので、ここからは新しいことも少しチャレンジしたいと思っていました。

それでもまだここから卒業まで2年かかっているので、博士課程はやっぱり長すぎますね。

 

履修科目と感想

CS149: Introduction to Embedded Systems

Electrical EngineeringとComputer Scienceの両方の学部の学生が参加する組み込み系システムの授業。

自分が大学院で勉強したかったことの一つに、ロボティクスや組み込み系などの、ハードウェアのソフトウェア制御があり、ここで少しできてよかったです。

当時はすでにセグウェイがありましたが、その後ドローンが出てきたりして、この分野もコンピュータビジョンの進化に伴ってこれからさらに大きくなりそうな感じがします。

基本的にはグループワークなのですが、他の学生が言っていることがわからなかった一学期目と異なり、このときはうまくコミュニケーションが取れたのでよかったです。

4年間立てば英語力とコミュ力も多少は上がるようです。

この授業は基本的に学部生のとる授業なので、クラスメートが若く、自分が既に若者ではないということをはじめて自覚した年でした。

この時自分は28歳で、クラスメートは21-22歳くらいだったと思いますが、今思えば28歳も十分若いですね。

それから10年たち今は38歳ですが、10年後を振り返るときっとまだ若かったなと思うはずなので、周りを気にせずやりたいことをやっていこうと思います。

 

ME281: Methods of Tensor Calculus and Differential Geometry

成績はB+。

微分幾何学のほうに興味がありましたが、ほとんどは純粋なテンソル解析の話だった気がします。

ひたすら数学かつ、それを実際の問題に適用した経験がまだないので、正直授業内容の記憶があまりありません。

先生いわく、毎年『具体例』→『数学を使った抽象化』と『数学を使った抽象化』→『具体例』のどちらの順番で教えるか悩み、それぞれ試すけどいまいちどちらがいいか結論が出ないと言っていました。

自分にとっては『具体例』→『数学を使った抽象化』の順番で説明してくれればもう少しわかりやすかった気がしますが、その年は逆だったので、なんでやっているのかいまいち目的がつかめずとても勉強しずらかったです。

車を作ろうと考えたときに、フランス人はまずタイヤの数をnとして車というものを抽象化し、最後にn=4を代入して車を作るが、ドイツ人は最初から車のタイヤの数は4と決め打ちして作り始めるというジョークを聞いたことがありますが、ドイツ流のやり方のほうが自分に合っている気がします。

 

意識せずとも自分のなりたい方向に自分の人生は進んでいくようだ

今回も当時のmixi日記をはっておきます。

これまで紹介した当時の日記を見ても、10年前と今と考えていることが変わっていなくて驚きます

願っていた高等遊民になれました。

高等遊民になりたい
2010年04月25日16:29

雇われないで生きていく方向が少しずつ見えてきました。

夏目漱石って作家になる前はどうやって食ってたの?
学校の先生?

大学を卒業したときに欲しかったもの
2010年04月26日13:39

3つの言語が欲しかった。

英語とプログラミングと数学。

やっと揃えられた。

言語はしょせん道具で、それそのものが何かを生み出すわけではないから、なかなか時間を割いて学習するのは面倒だけども、それを知らないことで手に入れられない情報がたくさんあるのがなんとなく嫌だった。

英語はやっぱり特別。

次にやるとしたらマンダリンや広東語だけど、英語を勉強するのとは同じモチベーションにはならないね。でも外国語の勉強は年々簡単になっていっているのでタイミングが合えばそのうち。

バーナナ、バナナ、マーンゴ、マンゴ、バーナナ、バナナ、マーンゴ、マンゴ、ハーイスクール、ハーイスクール♪

中国人の同僚が、なんでバナナとマンゴなの?って、俺に聞かないでください。

それと日本人だってだけでもモテるけれど、中華言語をしゃべれると対中華系はさらに好感度アップです。勉強しといてよかった揺れるハート 香港のベリーショートが似合う子はかわいい。

プログラミングはあんまり自分でしなくなっちゃった。
人に指示してやらせる感じ。でも自分でやった方が早いから、時間があればやるけど。

ここ数年プログラミングに割く時間がもったいないと思ってしまう。
既存のライブラリをできるだけ使う省エネプログラマです。エコだね。

数学は得意だと思ったことはないけれど、だんだん好きになってきた気がする。
今はどんなものでも時間さえかけられれば読めると思う。

大学にいた頃は数学が言語であるということすらわかっていなかった。
数学者は偉大な言語学者。

自然言語、人工言語、データサイエンスなんていってね。
SFCは神。

デザイン言語なんてのも、当時は全然理解できなかったけれど、世の中にあまり知られていないけれどとても大切なコンセプトだといまさら思います。

自分にとってこの10年はその前の10年よりもずっとよかったです。

誤解
2010年04月28日03:52
自分は親からも会社でも先生にも、お前は手を抜いてやっていると指摘されてきたけど、実際のところ、大事なときにいつも以上に力が出るだけで、普段手を抜いているわけではないのです。
お香の香りをかごうと鼻に近づけたら
2010年04月28日16:49

鼻の先端を火傷しましたが何か?

アメリカの事務処理がいい加減だとか、アメリカに住んでいながらアメリカの文句を並べる外国人が度々いますが、サラリーマンをして以来、自分は他人にまったく期待をしなくなったので人に腹を立てたことがありません。

バス路線が変更されたので新しいバス停の位置を確認しようと運転手に尋ねて、

『俺もよくわかんねぇから適当に停まってるwww』

とか答えられても全然なんとも思わない。

寝不足だとネガティブになる
2010年04月30日17:42

なので、ちゃんと寝たい。

でも寝る時間がもったいない。

いや違う、一日を終わらせてしまうには”ものたりない”だった。

間伐
2010年05月02日10:28

高校や学部1,2年生頃にサボってたツケがいま表れている気がする。

でもいろいろなことをやろうと欲張りすぎてるだけかもしれない。

生き残るためには何かを切り捨てていかないとならないときもあるのかな。

さびしいね。

優先順位
2010年05月06日13:36
お勉強>>>>>>>>仕事>音楽>>>友達>>>>>>>>>>>>>彼女>>酒
本当になんでもいいよ
2010年05月10日05:53
どうやって生きていくかとかにこだわりないです。
Stand Alone Complex
2010年05月11日17:23
リーダーを持たない集合体がカリスマ的なリーダーを擁する集団を打ち破る瞬間に遭遇したい。

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プロフィール

yu. (Ph.D. UC Berkeley)   

慶応大学環境情報学部を首席で卒業。日本のベンチャー企業で働いたのち、アメリカにわたり、カリフォルニア大学バークレー校にて博士号を取得。専攻は機械工学、副専攻はコンピュータサイエンス。卒業後はシリコンバレーの大企業やスタートアップでプログラマとして働く。2016年の時点で生涯暮らすのに十分な資産を得たため退職。毎日好きなものを作って暮らしてます。


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